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Kinarino column シンボルツリーを決める際に役立つこと

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    皆さんこんにちは。
    キナリデザインの立川です。

    急速に秋が過ぎ去っていくような天候で、体が追い付いていかない気もしますが、皆さん体調はいかがでしょうか?

    さて今回は、新築の皆さんも、リフォーム予定の皆さんも、植栽を計画する際に色々と迷ってしまうシンボルツリーについて少しお話ししたいと思います。

    まず、シンボルツリーとは?
    大きく分けて2種類あり、

    ①広葉樹
    ②針葉樹
    があり、広葉樹にはいろいろな種類がありますが、
    A:常緑樹…冬でも葉が落ちない
    B:落葉樹…秋頃に紅葉し、落葉するため冬は葉がなくなる

    と分類されます。

    冬の間は葉を落としひっそりと休眠している落葉樹、春から初夏にかけて爽やかな芽吹きの季節を迎え、夏は常緑樹と共に心地の良い日影を作ってくれます。
    秋になればどちらの種類かは一目瞭然ですね。

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    シンボルツリーを選ぶには、これらのことも考慮して選ぶようにしましょう。

    例えば、常緑樹は一年を通して緑を保ちます。これにより、四季折々の美しい景観を提供できます。また、葉が一定期間で一斉に散ることがないため、庭の手入れが比較的簡単ですが、年間を通して新陳代謝で葉が落ちます。

    一方、 落葉樹は季節ごとに葉を散らすため、秋に美しい紅葉が楽しめます。ただし、葉の掃除や枝の手入れが必要な場合があります。成長が早い種類もあるので、迅速に景観を形成できるかもしれません。

    また、手入れのしやすさからの観点では、
    都市部の住宅エリアでは、手入れが容易であることが重要です。
    例えば、葉や花が少なく、剪定がしやすい樹種を選ぶと良いでしょう。また、病気や害虫に強い樹種も好ましいです。

    成長が早い樹種を選ぶことで、比較的短期間で緑のシェードを提供できます。
    ただし、成長が速い種類は、定期的な剪定や管理が必要な場合があります。

    お住いの地域の気候条件に合った樹種を選ぶことも重要です。耐寒性や耐暑性があり、地域の風土に適応できる樹種を優先しましょう。
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    また、庭や植え込みスペースの制約も考慮に入れましょう。
    樹木が十分に成長するスペースを確保することで、将来的にも美しい景観を維持できます。

    町並みの景観に合わせるのも一つの手ですね。
    地元の文化や歴史に基づいたシンボルツリーを選ぶと、コミュニティとの結びつきが深まります。地元の伝統や価値観に合致する樹種を検討してください。
    その土地に生育している樹種を選択することで、その土地も気候に合っているのは購入前から分かるのはもちろん、近場から運べばよいので、輸送費がかかりません。
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    ところで、なぜ住宅のファサード(建物の正面)やお庭に植栽が効果的なのでしょうか?

    近年、「バイオフィリア」(biophilia)人間は自然と深く結びついており、自然環境に触れることが心理的・身体的な健康に寄与するとする理論が提唱されています。

    バイオフィリアの考え方には、以下のような要素が含まれます。
    自然への愛と欲望:
    人間は生まれながらにして自然への愛や親しみを持っており、自然環境に対する深い愛着や欲望があるとされています。

    自然とのつながり:
    自然との親密なつながりが、心理的な健康や幸福感に寄与するとされています。自然に触れることがストレスの軽減やリラックスにつながると考えられています。

    自然の要素の取り入れ:
    室内環境や建築において、自然の要素や風景を取り入れることで、人々の幸福感や生産性が向上するとされています。例えば、植物や自然光の導入、自然の景観を眺めるスペースの提供などが含まれます。

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    心身の健康への影響:
    バイオフィリックな要素が取り入れられた環境は、ストレスの軽減、注意力の向上、創造性の促進、リラックス効果などが期待されるとされています。

    バイオフィリアの理論は、都市環境や仕事場、住宅などさまざまなコンテキストで適用され、設計や環境の改善においても重要視されています。建築や都市計画において、人々の生活に自然を取り入れ、バランスの取れた健康な環境を提供することが求められています。





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    バイオフィリア以外にも、住宅に植栽を植えることには多くのメリットがあります。
    これらのメリットは、環境への影響や住宅自体の居住性に関する点で様々な側面に及びます。
    以下に、住宅に植栽を植える主なメリットをいくつか挙げてみましょう。

    美観と景観の向上:
    植栽は庭や周辺の景観を美しく彩ります。花や葉、樹木の姿が住宅環境を豊かにし、外部空間を魅力的にします。

    気温の調整とシェード:
    樹木や植物は日陰を提供し、夏の暑さから住宅を保護します。これにより、室内の温度を下げ、冷房の使用量を削減できます。

    騒音の吸収:
    植物や樹木は騒音を吸収する役割を果たし、住宅周辺の環境を静かにします。特に緑のある環境は、都市部での騒音対策として効果的です。

    酸素の生成と二酸化炭素の吸収:
    植物は光合成により酸素を生成し、同時に二酸化炭素を吸収します。これにより、周辺の空気の質が向上し、健康的な環境を促進します。

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    生態系のサポート:
    植栽は生態系を豊かにし、鳥や昆虫などの野生生物にとって避難場所や食物の提供源となります。

    リラックスとストレス軽減:
    自然の環境はリラックス効果をもたらし、精神的な安定感を提供します。庭や植栽のある環境では、住民がストレスを軽減しやすいとされています。

    プライバシーの確保:
    植栽は視覚的なプライバシーを確保するのに役立ちます。目隠しの役割を果たす植物が植えられることで、住宅周辺のプライバシーを守ることができます。

    住宅の付加価値:
    良好な庭園や植栽は住宅の付加価値を高めることがあります。美しい外部環境は不動産価値にも影響を与えることがあります。

    これらのメリットからも分かるように、植栽を住宅に取り入れることは、住環境の向上や居住者の生活の質の向上に寄与します。





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    では具体的にどのような樹種がおすすめかと言いますと、

    落葉樹では…
    ①ハナミズキ: 春になるとピンク色又は白色の花を咲かせ、秋には紅葉が美しいです。小型で管理しやすいので、庭園や植え込みに適しています。

    ②もみじ(紅葉):秋になると色づくもみじは、美しい紅葉を見せます。赤や橙、黄色などさまざまな色合いが楽しめ、季節の変化を感じさせるシンボルツリーとなっています。

    ③アオダモ:日本原産の広葉樹で日向または半日陰が適しています。
    葉の形状は扇状で、美しい緑が広がります。春に小さな花が咲き、秋には特徴的な青い実が付きます。

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    常緑樹では…
    ①オリーブ:特徴的な灰緑色の葉があります。地中海地域が原産で、耐寒性があり、よく排水された土壌を好みます。日当たりが良い場所で育て、寒冷地では寒さ対策が必要です。


    ②ソヨゴ:日本原産の樹木で、葉は青緑色で、樹形が美しいことから庭園や公園で観賞用に植えられることがあります。
    日陰から半日陰を好み、湿潤な環境を好みます。鮮やかな葉色が特徴的です。


    ③常緑ヤマボウシ:中型から大型の常緑樹で、独特な形状の葉が特徴です。美しい花を咲かせ、観賞価値が高いです。日本国内でもよく見られる樹木の一つです。
    日向または半日陰、適度な湿度を好みます。庭園や公園の景観に適しています。

    ④リトルジェム(Little Gem)マグノリア:マグノリアの品種で、コンパクトなサイズでありながら豪華な花を咲かせます。香り高い白い花が特徴で、観賞用や庭園で人気です。
    日向または半日陰、湿潤な土壌を好みます。マグノリアの中でもコンパクトな成長が特徴的です。
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    更に住宅が和風なのか洋風なのかでも選択肢が変わってきます。
    ここには書ききれないくらいたくさんの種類の樹種がありますので、エクステリアプランナーさんとの話し合いを十分したうえで、納得のいく樹種にしましょう。

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