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みなさんこんにちは。
キナリデザインの多田です。
普段の設計作業において、いったいどんなところに気を付けながら打ち合わせを進めてkinarino施工事例が仕上がっているのか、皆様のこれからのエクステリアプランのご参考になればと、ご紹介していきますね。
第7回は、〚秋の始まりに映える深緑シルエット。 ホワイトに、際立つ個性を重ねて。〛をお送りします。
こんな気持ちの良い漆喰塗りのお庭で、アフタヌーンティー。なんて素敵ですね。
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こちらは今回ご依頼を頂いた時点での現況外構の状況です。
道路からのアプローチがリビング前を横切っています。玄関への動線のために折角のウッドデッキのテラスが落ち着かない空間となっていました。
また、道路側のフェンスがメッシュ状のため、道路からの視線もテラス内に入ってきてしまっており
どうしたものか、、、、とお問い合わせを頂きました。
エクステリアリフォームの計画の場合、既存との取り合いがあるため、新設外構よりも計画の難易度はあがりますが、お客様のご要望は逆にはっきりしてきますので、ご期待に沿えるプランをお作りできる可能性は高まります。ぜひお気軽にお問い合わせしてみて下さい。
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現況の玄関廻りの外構図面です。
図面では、上から下へ、ウッドデッキがL型に配置されています。
そのデッキ脇を通過して、玄関前のデッキへ繋げるプラン。
修正案を既存図面に手書きで追加していきましょう。
なんといっても門廻りの配置変更です。道路側からではなく、車庫奥の敷地側からのアプローチに変更することがマストです。
次に道路からの視線カット、こちらは図面にマジックで描いた太線のイメージで袖壁を配置。
道路側でバッサリカット、もよいのですが、各所に衝立を散らすほうが雰囲気がでやすいのです。
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それでは、アプローチ廻りの修正案をフリーで描いてみましょう。
まずはリビング正面の外部空間をプライベートガーデンへ作り変えます。
建物のイメージに合わせて水平線を強調した漆喰壁でフルクローズ。コーナーにグリーンを散らして
空間に抜け感を与えていきます。
L型のデッキにはプランターのラインを載せることで、リビングとアプローチ廻りをセパレート。
こちらも門袖脇はグリーンでクローズ、動線を絞ることで空間にリズムをつけましょう。
新しい門廻りはガレージ奥に計画します。階段1段目をガレージ側に張り出すことで、ビフォー・アフターの一体感もさり気なく。
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こんなリフォームコンセプトをもりこんで、エクステリアのプランをCADで作成していきます。
このタイミングで、各部の寸法や高低差をしっかり決め込んでいきます。
また、既存設備配管との干渉なども事前に確認して、無理のないリフォームプランへと仕上げていきます。
新築外構と違うのは、やはり、既存設備などとの取り合いを慎重に検討する必要がある、こと。
担当エクステリアプランナーさんと、しっかりと現地打合せを行っていくことをおすすめします。
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外構平面がしっかりとおさまりましたら、完成イメージを作成していきます。
今回はゾーニングのリフォームですので、パースは鳥瞰が分かりやすいですね。
目線で見たい、エントランス廻り、鳥瞰で見たい、各部空間の繋がり。
作成図面も目的に合わせてアングルを決めていくととてもイメージがしやすくなります。
現状では一体になってしまっていた、門扉から玄関へのアプローチ廻りと、リビング前のテラス廻りの空間がしっかりとセパレートできていることが分かりますでしょうか。
この空間を創り出せれば、今回のリフォームは大成功!!となります。
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ではでは、外構工事のスタートです。
こちらは既存の門廻りを解体したところです。
設備の配管が露出してきましたね。プランニング時点では、桝の位置、配管の埋設深さを確認しておきましょう。そして、新規計画と干渉する場合、どのようにルートを盛替えるかの目途をつけておくことがおすすめです。
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オープンだった道路境界廻りを漆喰壁でクローズします。
そのために、設備配管を現況よりも敷地内へ入れ込んでいきます。
ずらした桝から先のルートの調整も必要となりますので、土間コンクリートの解体範囲等は事前のチェックが必要です。
今回は、桝の際ぎりぎりでブロック塀の配筋を組んでいくことになります。
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こちらはガレージ奥に新設する門廻りへと繋ぐ漆喰壁の基礎配筋状況です。
使う鉄筋の太さ、配筋の間隔などは、壁の高さや土留めとなるかどうか、によって変わってきます。
お見積金額にも影響する部分ですので、事前にチェックしておくことをおすすめします。
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だいぶブロックが積みあがってきましたね。
今回は15Cのスタンダードブロック、鉄筋はD10で@400としました。
また、土留めとなることもあり、補強のための控え壁も配置しています。
規定間隔などもありますが、テラスの使い勝手を損なわない配置を考えてもらうようにしましょう。
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この時は工事期間が9月の大雨シーズンに重なりました。
朝からの豪雨でみるみる、場内に雨水が溜まっていきます。
ルート変更した配管廻りや、ブロック基礎などに影響がでていないかチェックです。
最近の天候不順はなかなかすごいものがあります。なにかの時にはすぐに現場へ急行できる体制となっている工事店か、こんなところもチェック要かもしれませんね。
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こちらはおまけの写真。
豪雨のあと、事務所へ戻る道中の様子です。
道路が川になってしまって、さあ大変、、、。
無事に帰社できたことに感謝!!!でした。
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さあ、雨も上がって作業再開です。
下地ブロックのコーナー部分の定規を張り付けていきます。
これは、モルタル下塗りの厚みを均一にする目安となるものです。
モルタルを下塗りする理由は仕上げ材を施工したときに、ブロックの目地が浮き出してしまうのを防ぐ目的があります。
下地がどれだけしっかりしているか、で、仕上げの綺麗さが決まります。
下地はとても大切な工程なのです。
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さて、次はジョリパット(外部用の漆喰材)を施工しているところです。
壁の上部になにか取り付けてありますね。
これは化粧笠木の取付ベースです。
塗り壁仕上げはとてもきれいな仕上げですが、反面、汚れやすいのがデメリットです。
壁の上にたまった汚れが、雨で壁面にたれてこないようにするのが笠木の役割です。
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笠木が取り付くとこんなイメージになります。
天端に黒いラインが入りますので、水平線が協調されます。
今回の建物は低層アネックスタイプですので、このようなデザインがピッタリです。
計画中のご新居のデザインに合わせたファサードとなるよう、担当エクステリアプランナーさんとよく打ち合わせをしていきましょう。
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こちらはガレージ奥に計画したエントランス廻りの工事中。
立上りはレンガを使って、ナチュラルなイメージに。
写真左奥に桝があるのが分かりますでしょうか。
こちらもやはり、既存設備との取り合い確認が大切な部分です。
桝の位置で階段1段目ラインが決まってきます。
玄関へのアプローチ割付のための重要なポイントです。このあたりも、見落とさないよう注意が必要ですね。
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階段を上がったところからは、土間コンクリートでエントランスデッキへ。
こんな感じで曲線のコンクリートテラスを経計画してみました。
ここでのポイントは、人は直角には曲がらない、です。
図面を書くときはどうしても直線を多用してしまいます。ですが、その外構を使う「人」はそんなにキビキビとは歩きません(軍隊さんなら別ですが、、、)。
そんなことをイメージして、歩きやすいアプローチを心がけましょう。
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ガレージ奥に新しいエントランスが完成です。
こちらはコーナー壁を抜いて、植栽を配置してみました。
鋳物門扉の風が抜けるイメージとぴったりです。
1段目の階段幅をゆったりと取ったことで、ボリュームのある建物に負けない、しっかりとした門廻りとなりましたね。
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さて、リビング正面のプライベートテラス。
これまで、玄関への通路だったとは思えない仕上がりです。
タイルは優しいイメージのテラコッタ。
リクシルのパセオシリーズを選んでみました。
補強に入れた控え壁は少し、高さを抑えることで圧迫感を低減しています。
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ガーデンファニチャーも入ってプライベートテラスの完成です。
デッキの隅っこについていたステップデッキもリビング窓の中心にずらしました。
リビングから陽射しをよける下屋空間があって、タイルテラスへと広がっていく、なんとも贅沢な空間。
休日はずーと、ここで日向ぼっこ!オーナー様が羨ましい限りです。
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玄関ポーチへのアプローチ。
ワイドな既存ウッドデッキの魅力を目一杯生かしています。
サイドには衝立としての常緑樹を配置。プライベートテラスへさり気なく視線を通します。
プライベートテラスとデッキエントランスのセパレートエクステリア。リフォームプランの完成です。
kinari no design method 〚秋の始まりに映える深緑シルエット。 ホワイトに、際立つ個性を重ねて。〛の つくりかた。
いかがでしたか?これからエクステリア、外構工事を計画される皆様の、少しでもお役に立てれば嬉しいのですが。
では、皆様にお会いできることを心待ちにしております。
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