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みなさんこんにちは。
キナリデザインの多田です。
普段の設計作業において、いったいどんなところに気を付けながら打ち合わせを進めてkinarino施工事例が仕上がっているのか、皆様のこれからのエクステリアプランのご参考になればと、ご紹介していきますね。
今年4回目の第16回は、〚千葉市。 マチュアな配色美で魅せる素材感。 深まる秋を彩る正統派モノトーン。〛の つくりかた。をお送りします。
オープンなアプローチとは対照的にフルクローズのアウターリビングを組み合わせたエクステリアファサードプランです。
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こちらはご提案させて頂いた、エクステリアイメージパースです。
建物外観はホワイト・ブラックのモダンなツートンデザインです。外構の色彩も建物ファサードにコードを合わせて計画していきます。
アプローチの飛び石は現代的なインターロッキングブロックを使って和モダンなイメージに。
リビング正面のフルクローズなスクリーンは、型枠ブロックとアルミスクリーンのコーデとしてみました。道路からの高さが2.4m程度となりますので、圧迫感を低減させることと、強度を確保するために、このようなスクリーン外構を計画することとなりました。
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こちらはインナーテラスのフロアイメージです。
鳥瞰パースなので、空間のゾーニングが分かりやすいかと思います。
お打合せスタート時点は、リビングから眺めるアウターテラスをイメージしていました。
リビングの床に近い高さのタイルテラスと、1段下がった水面をイメージしたインターロッキングテラスの高低差のギャップを楽しめる外構計画です。
シンボルツリーも丘の上の高いところ、水辺イメージの低いところ、と植え込む場所の雰囲気が変わって、動きのあるシーンが期待できますね。
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こちらは、タイルテラスを階段ではなく、パレット状に配置したパターンです。右側に1段降りたゆったりとしたホワイエ的な踊り場を。そこから左方向へ水を流していくようなイメージです。実際には水辺インターロッキングフロアに降りることはないかと思いますが、こちらもリビングから変化に富んだ景色を楽しめるテラスプランになっています。
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フロアプランの決定案がこちらです。リビングからの眺めを意識した案から、アウターへ出て過ごすためのタイルテラスへと、変更したエクステリアプランです。ポイントはシンボルツリーの配置です。テラスの対角線上に配置することで、リビングから見たときに心地よい奥行き感を感じることができます。また、センターを避けての配置により、リビングサッシの両サイドをグリーンで構成、センタースペースをゆったりと、使い勝手良くトリミングした外構プランとなります。アウターテラスへ出たとたん、雑木に囲まれる、くつろぎの空間となれば大成功です。
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こちらはインナーテラスのスクリーンプラン、検討パースです。
上品な木目調、石目調の仕上がりを選べる、軽量で土留めブロックへの影響が少ないことから、商品を選定しました。タカショーのエバーアートボードフェンスです。内部はトラバーチン柄としています。落ち着いたワントーンの衝立にシンボルツリーが映えますね。フロアタイルはリビングの延長として広がりを感じられるように木彫の長尺タイルとしています。
こちらはリクシルのバサ―ティルです。
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スクリーンプランの変更案がこちらです。正面スクリーンのセンターに縦格子のスクリーンを組み合わせてみました。少し開放的で、風の抜けるモード感あるシーンに変わってきましたね。圧迫感を感じなくなっているのがお分かりになりますでしょうか。縦格子は三協アルミのエルファードM5です。
格子の断面が菱形状になっており、縦格子のデメリットである、正面からの視線が抜けてしまうことを改良した商品です。
シンボルツリーが風にそよぐ、のびやかな印象のアウターテラスになりそうですね。
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さてさて、色々な検討を重ねていよいよ外構工事のスタートです。
こちらが今回のエクステリアプランの主役、テラス廻りの施工状況です。
1.800㎜のスクリーンを設置するため、土留めとしてしっかりとした強度のある型枠ブロックを使っています。建物外壁の陰影と雰囲気を合わせるように、採用したのはエスビック レコム2SP グレーです。
大ぶりで割石調のテクスチャーが安定の仕上がり感を生みだします。
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型枠ブロックは、外構や土木工事で使用される、コンクリートを成形するためのブロックです。内部が大きな空間になっているのが分かるかと思います。ここにグラウトコンクリートを総充填していきます。型枠ブロックの側面が、コンクリートを流し込んで硬化させる際に、その形を保つために必要なシェルになります。
外構の壁や基礎部分、庭や駐車場の囲い、擁壁、花壇などを作る際におすすめです。型枠ブロックは、地震や風などの自然災害に強い構造を作り出すため、非常に耐久性が高いのです。
コンクリートを流し込むための型として使い、今回のように、さまざまな形状やデザインの構造物を作ることができます。
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こちらは場所が変わって、玄関前の門袖工事の状況です。
門袖の下地はブロックで作ることが多いのですが、今回は鉄筋コンクリート(RC)下地としています。コストはかかるのですが、それ以上のメリットがあります。それは、控え壁をつける必要がなくなることです。ブロック塀の場合、高さ1.2ⅿを越えると補強のための支え(控え壁)が必要となります。結果、壁の裏側に補強の壁が張り出し、空間を広く使うことが難しくなってしまうんです。配筋をして、枠組み、コンクリート打設と外構工事は進んでいきます。
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こちらが門袖壁の裏側です。コンクリートを打設、枠バラシを行った状況です。後ろ側に控え壁がありませんので、玄関ポーチ前を広ーく使えるようになりますね。
もう一つのポイントはポストの出っ張りです。正面からは分からないのですが、ポストは商品により、壁の裏側にポス本体が張り出します。階段やアプローチなどと絡む場合には商品の選定や、有効寸法のチェックを忘れずに行いましょう。
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さてさて、門袖に仕上げのタイル貼が始まりました。細かな凹凸のラインが陰影をつけてくれるこちらのタイルはアイコットリョーワ ソフィアプラスです。通常のワントーンのボーダータイルとは少し趣が異なりますね。
建物外観に合わせてバランスのとれた商品を選定するのがよいですね。
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門袖の裏側では階段の下地造作が進んでいきます。玄関への動線を考慮して、門袖に直角ではなく、角度を振った階段割付となっています。
外構工事は建物と異なり、比較的容易に斜めのラインを採用することができます。使い勝手やデザインを考慮しながら場所ごとに、最善のプランを考えていきましょう。
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床に仕上げのタイルを貼りこみ、壁はジョリパット仕上げを施しました。
ゆったり広々、使いやすく、歩きやすい玄関ポーチの完成です。
コストダウンのために、タイル貼の門袖の裏側はジョリパット(塗り壁)とすることもおすすめですので、ご自宅の外構計画でも検討されてみてはいかがでしょうか。
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門袖前のアプローチ、フロア工事の状況です。外構計画ではやはり、玄関までの動線をいかに魅力的に魅せるかが重要なポイントです。
石貼、タイル貼の方法とは別に、このようにインターロッキング敷きでの計画もおすすめです。
採用したのは エスビック ソルベ です。表面が粒状になっており、自然な色味と強度、コストバランスの良さが決めての商品です。
ただし、濃いめのカラーには鉄分が入っているため、発錆することがあります。錆が土間コンクリートに流れないようにする工夫も忘れずに検討しましょう。
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リビング前のテラスから、バックヤードへとつながるサイドガーデンです。
こちらは人工芝張で仕上げました。
人工芝は、自然芝のような見た目と触感を持ちながらも、手間が少ないため、特に庭や外構のデザインでよく選ばれています。
メンテナンスが少ない
手入れの簡単さ:天然芝と異なり、人工芝は草刈りや水やりが不要です。手間のかかる芝生の管理を避けられます。
雑草が生えない:人工芝は雑草が生えにくく、除草の手間がなくなります。これにより、維持管理のコストと手間が大幅に減ります。
年間を通して美しい外観
色褪せない:人工芝は紫外線に強く、色褪せしにくいため、季節や天候に関係なく常に緑が保たれます。これにより、年間を通して美しい庭を維持できます。
草が枯れない:季節の変わり目や暑さによって天然芝が枯れてしまうことがないため、常に美しい状態を保ちます。
水やり不要
節水効果:人工芝は水を必要としないため、水やりの手間が省け、節水にもつながります。特に乾燥地域や水不足の地域では、大きなメリットです。
耐久性と長寿命
強い耐久性:人工芝は耐摩耗性に優れており、長期間使用できます。特に人が歩いたりペットが走ったりする場所でも、その耐久性が活かされます。
ペットにも優しい:ペットが走り回っても傷みにくく、またペットが汚した場合でも簡単に掃除できます。
こんなメリットがよく紹介されています。床仕上げの1案として検討されてみてはいかがでしょうか。
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こちらはガレージ奥に計画したサイクルポートヤードです。
外構計画では、自動車だけではなく、自転車をどこに、どのように駐輪するかも大事な要素です。せっかくのエントランスが自転車で占領されてしまうことのないようにしっかりと外構のプランニングを行いましょう。
今回はリクシル カーポートSCミニを採用しました。
敷地が建物と平行ではなく、規格寸法ですと建物にぶつかってしまいます。
こんな時は間口の切詰を検討しましょう。屋根パネルの枚数を減らし、梁長さは工場で特寸で製作してもらえます。ぜひご検討を。
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カーポートSCは色々な特徴があります。
耐久性のあるフレーム:鋼材を使用した頑丈な構造で、強風や積雪などの厳しい環境にも対応します。
美しいデザイン:シンプルで洗練されたデザインにより、住宅の外観に調和し、見た目にもこだわりを持ったカーポートです。
カスタマイズ性:様々なサイズやカラー、オプションが選べるため、住宅の外観にぴったり合ったカーポートを作ることができます。
安全性:雪や強風に耐える設計で、車を守るだけでなく、駐車スペース全体を安全に保つための工夫がされています。
今回はブラック、ワントーンで落ちついた仕上がりとしました。
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こちらはリビングテラスのスクリーン施工が始まったところです。
まずはタカショー エバーアートボードのフレームを組んでいきます。
上下にフレームが入るため、よじれなどがなく、安定した強度が期待できる商品となっています。表面・裏面の仕上げを変えることもできますので、エクステリアシーンに合わせて多彩なバリエーションを検討してみましょう。
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フレームを組んだ後は、スクリーン本体の取付となります。
ボード仕上げは石調カラーのトラバーチンです。
深みがあって、飽きのこない、インナーテラスにはおすすめの柄です。
エバーアートボードで気を付けるポイントがあります。
それは、ユニットの場合は現場で切断加工ができないことです。寸法を指定して全て工場で製造、現場搬入となります。短かった~、ちょっと長かった~とならないように細心の注意で寸法を指示するように気を付けましょう。
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その理由がこちらです。
今回はエバーアートボードを分節して、三協アルミのエルファードを組み込んでいくエクステリアプランとしています。
1㎝の隙間を施工のためのクリアランスとして寸法を指示・製作しています。ぴたっと収まらず、わあ、どうしよう~、とならないように慎重に採寸・施工発注をする必要がありますので、気を付けて下さいね。
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さあ、スクリーンが無事に収まり一安心です。
仕上げの床タイル貼に取り掛かりましょう。
インナーリビングとの連続性を考慮しての長尺タイル、フローリングのイメージです。リクシルのバサ―ティル、上品な仕上りでおすすめですよ。
フロアハッチや植込みスペース廻りも丁寧に仕上げていきます。
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ようやくに外構工事の最終工程、植栽植込みです。
門袖脇には取り合いをぼかすためのシンボルツリー。
比較的管理が容易なソヨゴ 株立ちを植え込みました。
ホワイト・ブラックの無彩色の中に、グリーンがひときわ目を引きますね。
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インナーテラスにもシンボルツリーが植え込まれていきます。
こちらは落葉樹です。ヒメシャラとアオダモの組み合わせ。
リビングから心地よい季節感を楽しむことができる、最高のプライベートテラスの完成です。
kinari no design method 〚千葉市。 マチュアな配色美で魅せる素材感。 深まる秋を彩る正統派モノトーン。〛の つくりかた。
いかがでしたか?これからエクステリア、外構工事を計画される皆様の、少しでもお役に立てれば嬉しいのですが。
では、皆様にお会いできることを心待ちにしております。
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